○小平市情報公開事務取扱要綱

平成14年4月1日

事務執行規程

(趣旨)

第1条 小平市情報公開条例(平成13年条例第29号。以下「条例」という。)に定める情報公開に関する事務処理(以下「情報公開事務」という。)は、別に定めがある場合を除き、この要綱に定めるところにより行うものとする。

(情報公開コーナー)

第2条 情報公開事務を行うための窓口として、市民部市民課の市政資料コーナーの附属施設として情報公開コーナーを設置する。

(情報公開コーナーで行う事務)

第3条 情報公開コーナーで行う情報公開事務は、次に掲げる事務とする。

(1) 情報公開についての案内に関すること。

(2) 情報公開事務についての連絡調整に関すること。

(4) 公文書の公開に関すること。

(5) 総合的な情報公表及び提供に関すること。

(主管課で行う事務)

第4条 公文書を主管する課(課に相当する組織を含む。以下「主管課」という。)で行う情報公開事務は、原則として次に掲げる事務とする。

(1) 情報公開についての案内に関すること。

(2) 主管課の公文書に係る公開請求書の受付に関すること。

(3) 公開請求のあった公文書の検索に関すること。

(4) 公開請求のあった公文書に係る公開決定等に関すること。

(5) 主管課の公文書に係る文書検索目録の作成に関すること。

(6) 条例第14条第1項及び第2項の規定により、市以外のものに対し、意見書を提出する機会を与えること。

(7) 主管課における公文書の公開に関すること。

(8) 公文書の写しの作成費用に関し、情報公開コーナーとの連絡調整に関すること及び徴収に関すること。

(9) 主管課における情報提供に関すること。

(条例主管課で行う事務)

第5条 条例主管課(総務部総務課。以下「総務課」という。)で行う事務は、次に掲げる事務とする。

(1) 情報公開に係る情報公開コーナー及び主管課との連絡調整に関すること。

(2) 条例第32条に規定する文書検索目録の作成に関すること。

(3) 条例第33条に規定する実施状況の公表に関すること。

(4) 小平市行政不服審査会(以下「審査会」という。)に関すること。

(5) 小平市情報公開・個人情報保護・公文書管理審議会に関すること。

(案内)

第6条 情報公開についての案内は、次に定めるところにより行う。

(1) 公開請求の手続

公開請求を行いたい旨の照会があった場合は、どのような情報が知りたいのか確認し、公開請求の手続を説明する。その際、情報提供ができるものについては、主管課、市政資料コーナー又は市のホームページで閲覧等ができる旨を説明する。

なお、次のいずれかに該当する場合は、他の制度により閲覧等が可能であるため、それぞれの閲覧等の手続を説明する。

 条例第2条第2号ア又はに該当する場合

(ア) に該当する場合

に該当する場合は、小平市立図書館等に備え付けてあること、また、書店等で販売されていることを説明するものとする。

(イ) に該当する場合

小平市立図書館等において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているものは、条例に定める公文書から除外され、公文書の公開の規定は適用されない。しかし、個別に閲覧手続等を定めているので、当該資料を管理する課を案内するものとする。

 条例第17条各項に該当する場合

(ア) 第1項に該当する場合

この項に該当する書類等は、戸籍法その他の法令の規定により閲覧等の手続が定められているので、当該閲覧等の手続を行うことができる場所を案内するものとする。

(イ) 第2項又は第3項に該当する場合

これらの項に該当する市政資料は、他の制度により閲覧等をすることができるので、当該閲覧等をすることができる場所を案内するものとする。

 保有個人情報に係る本人からの公開請求

小平市個人情報保護条例(平成13年条例第30号。以下「個人情報保護条例」という。)第2条第3号に規定する保有個人情報に係る本人からの公開請求については、個人情報保護条例第38条第3項の規定により、個人情報保護条例により対応することとなるので、これに該当することが確認できた場合は、個人情報保護条例による開示請求手続を説明するものとする。

(2) 公開請求の方法に係る留意事項

 電話又は口頭による公開請求

条例第6条の規定は、公開請求書を提出することを定めているので、電話又は口頭による公開請求は、認めない。

 ファクシミリ及び電子メールによる公開請求

ファクシミリによる公開請求については、発信及び着信の確認を十分行った上で請求を受け付ける。

電子メールによる公開請求については、小平市行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例(平成16年条例第21号)第3条第1項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して行われるもの(次条第5号において「電子申請」という。)を除き認めない。

(公開請求書の受付)

第7条 条例第5条の規定による公開請求の受付は、次に定めるところにより行うものとする。

(1) 形式要件の確認

提出された公開請求書について必要事項が記載されているかどうか確認する。

なお、公開請求者が法人その他の団体である場合は、「公開請求者」欄への法人その他の団体の担当者その他連絡可能な者の氏名及び電話番号の記載も必要となる。

(2) 公開請求に係る公文書の特定

公開請求書に記載された公文書の件名が、該当する公文書を特定することができるものであるか確認する。記載があいまい、理解不能その他の理由により公開請求に係る公文書の特定ができない場合には、公開請求者に確認するなどして、当該公開請求の趣旨を十分に理解した上で、当該公文書の件名、内容等についての特定を行う。その際、文書検索目録を活用し、又は主管課と十分連絡を取り合うなどして、公開請求者が公開請求をする上で有用な情報の提供に努める。

公開請求書には、できるだけ公文書の件名そのものを記載させることが望ましいが、文書検索目録には公文書の件名そのものが記載されているわけではなく、また、一般に、公開請求者は、行政事務に通じているわけではないので、公文書の内容が特定されるような記載であれば差し支えない。

(3) その他留意事項

 「公開請求者」欄には、押印は要しない。

 同一人から複数の公開請求があった場合は、実施機関が異なる場合を除き、「公開請求に係る公文書の件名又は内容」欄に記入することができる範囲で、1枚の公開請求書により受け付けることができる。

 条例に基づく公開請求の対象とならない公文書の請求があった場合は、前条第1号の定めるところによる。

 公開請求書を受け付ける段階で公開請求に係る公文書が著しく大量であることが想定される場合は、公開請求者に対し、できるだけ公文書を分割した請求や必要な部分のみを抽出した請求によるよう協力を要請する。

(4) 公開請求書の補正

公開請求書の必要事項の記載に漏れがある場合(不鮮明な記載又は意味不明な記載を含む。)又は公文書の特定ができない場合には、その場で補正を求める。ただし、その場で補正することができない場合は、相当の期間を定めて補正を求め、公開請求者が当該期間内に補正に応じないとき、又は公開請求者に連絡がつかないときは、請求を却下する(却下する場合の処理については、第10条第5号による。)

(5) 郵便等による公開請求の受付

郵便若しくは信書便、ファクシミリ又は電子申請により公開請求書が送付されてきた場合は、記載事項を確認し、不備がない場合には、受付をする。この場合、当該公開請求書が市に到達した日を受付日とする。ただし、公開請求に係る公文書の特定ができない場合や当該公開請求書に不備がある場合は、相当の期間を定めて公開請求者に補正を求めるものとする。

(公開請求書を受け付けた場合の説明等)

第8条 公開請求書を受け付けたときは、公開請求書の「備考」欄に受付年月日及び受け付けた窓口又は主管課の名称を記入する(収受印の押印で代えることができる。)とともに、次の事項について説明するものとする。

(1) 公開決定等の期限

 速やかに公開決定等を行い、相当の理由がある場合でも公開請求を受け付けた日の翌日から起算して14日以内に公開決定等を行うこと。

 その旨の通知に2日程度要すること。

 当該通知日と公文書を公開する日は異なること。

 やむを得ない理由があるときは、公開決定等を行う期限を60日を超えない範囲で延長する場合があり、その場合はその旨を通知すること。

(2) 大量請求があった場合の公開

 公開請求に係る公文書が著しく大量であるため、公開請求があった日から60日以内にそのすべてについて公開決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがあるときは、60日を超えて公開決定等を行う場合があること。

 その場合は、公開請求があった日から14日以内にその旨の決定をし、公開請求に係る文書のうちの相当の部分につき60日以内に、残りの公文書については60日を超えて公開決定等を行う旨を通知すること。

(3) 写しの作成に要する費用

写しの交付が必要な場合、写しの作成に要する費用は、請求者の負担となること。

(4) 公開の日時及び場所

公文書の公開をする場合の日時及び場所は、公開決定通知書(規則別記様式第2号)又は一部公開決定通知書(規則別記様式第3号)(以下「公開決定の通知書」という。)により通知すること。

(受付後の公開請求書の取扱い)

第9条 前条により受け付けた公開請求書は、次のとおり取り扱うものとする。

(1) 決定期間の起算日

公開請求書が市に到達した日が条例第12条第1項の公開請求のあった日となるため、その翌日が決定期間の起算日となる。

なお、公開請求書の補正を求めた場合にあっては、当該補正を求めた日の翌日から当該補正が完了した日までの日数は、決定期間に算入しない。

(2) 公開請求書の送付

公開請求書を受け付けた場合は、次により処理するものとする。

 情報公開コーナーで公開請求書を受け付けた場合

当該公開請求書を主管課に送付するとともに、その写しを情報公開コーナーで保管すること。

 主管課で公開請求書を受け付けた場合

当該公開請求書を主管課で保管するとともに、その写しを情報公開コーナーに送付すること。

(3) 主管課の特定

公開請求に係る公文書が、当該公文書を作成した課及び取得した課のいずれにも存在するときは、当該公文書を作成した課をもって主管課とするものとする。

(公開決定等の事務)

第10条 公開決定等の事務については、次に定めるところにより行うものとする。

(1) 請求に係る公文書の内容の検討

 小平市文書管理規程(昭和39年訓令第4号)に定める手続に基づき、公開請求書に収受印を押印するとともに、文書収受発送簿に登載する。

 公開請求に係る公文書について、条例第7条各号に該当するかどうかを検討し、必要に応じて関係課(課に相当する組織を含む。以下同じ。)に協議する。

(2) 決定期間の延長

 条例第12条第2項の規定により公開決定等の期間を延長する場合

公開請求があった日の翌日から起算して14日以内に公開決定等をすることができないときは、公開請求があった日の翌日から起算して14日以内に当該期間を延長する旨の決定をし、公開請求者に対し、速やかに公開決定等期間延長通知書(規則別記様式第5号)によりその旨を通知する。

なお、延長後の決定期間は、事務処理上必要な限度で適正な期間を設定する。

また、「延長理由」欄には、延長する理由をできるだけ具体的に記入するものとする。

 条例第12条第3項の規定により公開決定等の期間を延長する場合(公開請求に係る公文書が著しく大量である場合)

公開請求に係る公文書が著しく大量であるため、公開請求があった日の翌日から起算して60日以内にそのすべてについて公開決定等をすることにより事務の適正な遂行に著しい支障が生ずるおそれがあると判明したときは、公開請求があった日の翌日から起算して14日以内に条例第12条第3項を適用する旨の決定をし、公開請求者に対して、公開決定等期間特例延長通知書(規則別記様式第6号)により、公開請求に係る公文書のうちの相当の部分につき公開決定等をする期間、残りの公文書について公開決定等をする期限及び本項を適用する理由等を通知する。

その場合、本項を適用する理由は、できるだけ具体的に記入するものとする。

(3) 第三者情報の取扱い

公開請求に係る公文書に、市以外のものに関する情報が記録されている場合であって、必要と認めるときは、慎重かつ公正な公開決定等をするため、第19条に規定する第三者の保護に関する手続により処理するものとする。

(4) 起案等

 公開決定等の起案文書には、次に掲げるものを添付するものとする。

(ア) 公開請求書

(イ) 公開決定等の決定通知書の案

(ウ) 第三者情報に関する調査をした場合の調査書

(エ) 公開請求に係る公文書の写し(全部又は一部)

(オ) その他公開決定等の判断資料となったもの

 の起案文書の合議先は、関係課の課長(課長に相当する職にある者を含む。以下「関係課長」という。)のほか、総務部総務課長(以下「総務課長」という。)とする。

(5) 条例が適用されない公文書又は他の制度との調整により本条例上の公開を行わない公文書の処理

公開請求に係る公文書が、条例第2条第2号ア及びに規定する公文書又は条例第17条各項に該当するため条例上の公開を行わない公文書である場合は、当該請求を却下し、公開請求却下通知書(別記様式)により通知する。

(公開決定通知書の記入要領)

第11条 公開決定通知書は、次により作成するものとする。

(1) 「公文書の件名又は内容」欄

公開請求書の「公開請求に係る公文書の件名又は内容」欄に記載された事項をそのまま記載するのではなく、当該公文書の件名を正確に記入する。

(2) 「公文書の公開をする日時」欄

公文書の公開をする日は、公開決定の通知書が公開請求者に到達するまでの日数を考慮して到達予定日から数日置いた日とし、時間は通常の勤務時間内で指定する。この場合、公開請求者と事前に電話等により調整を行い、公開請求者の都合のよい日時を指定するよう努める。

公文書の公開の日時及び場所の通知は、条例により、書面によることを義務付けられているので、公開請求者と事前に連絡がとれず、公開決定通知書送付後に日時及び場所を決定した場合は、改めてその旨を書面により通知する。

(3) 「公文書の公開をする場所」欄

原則として情報公開コーナーとする。

(4) 「公開の方法」欄

どのような方法(ディスプレイに出力したものの視聴、印刷物に出力したものの閲覧・交付等)で公開するのかを記入する。

なお、公開請求者が写しの交付を希望している場合であっても、写しを作成することにより公開する文書、図画又は写真を破損するおそれがあると認めるときは、閲覧に限るものとする。

(5) 「備考」欄

一般的な備考のほか、次に掲げる事項を記載する。

 郵便により写しの交付を行う場合には、写しの作成に要する費用の額及び送付に要する費用の額

 条例第12条第3項の規定により決定期間を延長した場合にあっては、残りの公文書に係る決定期限

(一部公開決定通知書の記入要領)

第12条 一部公開決定通知書は、次により作成するものとする。

(1) 「公文書の件名又は内容」欄から「公開の方法」欄まで

前条第1号から第4号までと同じ。

(2) 「公文書の一部分を公開しないこととする根拠規定及び当該規定を適用する理由」欄

公開しない部分並びに該当する非公開条項及び当該条項を適用する理由について、専門的な知識を有しない人にも十分理解できるよう、分かりやすく記載する。複数の非公開事由に該当する場合には、該当する条項ごとにその理由を記入する。

(公開しない部分の記載例)

○○通知書のうち、「氏名」「年齢」欄の部分は、個人情報であり条例第7条第2号に該当

(公開しない部分にそれぞれ対応した非公開条項及び当該条項を適用する理由の記載例)

Aの部分は、~の理由により条例第7条第2号に該当

Bの部分は、~の理由により条例第7条第3号に該当し、~の理由により条例第7条第4号にも該当する。

(3) 「小平市情報公開条例第13条第2項の規定に該当する場合の公文書の公開をすることができる時期」欄

公開請求に係る公文書の一部を公開しない旨の決定の日から1年以内に、その全部又は一部を公開することができるようになることが明らかになる場合は、その期日を記入する。

(4) 「備考」欄

前条第5号に同じ。

(非公開決定通知書)

第13条 非公開決定通知書(規則別記様式第4号)は、次により作成するものとする。

(1) 「公文書の件名又は内容」欄

第11条第1号に同じ。ただし、公開請求に係る公文書を保有していない場合(不存在)又は存否応答拒否をする場合は、公開請求書に記載された公文書の件名を記入する。

(2) 「公開しないこととする根拠規定及び当該規定を適用する理由」欄

該当する非公開条項及び当該条項を適用する理由について、専門的な知識を有しない人にも十分理解できるよう、分かりやすく記載する。複数の非公開理由に該当する場合には、該当する条項ごとにその理由を記入する。

なお、文書の不存在を理由として非公開決定を行う場合は、公開請求者が公開を求めている公文書が実施機関に存在しない理由を明記する。

(不存在理由の記載例)

1 当該公文書は、~(文書の性質・不存在の事情等)のため、実施機関では作成及び取得をしておらず、存在しない。

2 当該公文書は、○年に作成された○年保存の文書であるため、○年に廃棄ずみであり、現在は存在しない。

また、存否応答拒否をする場合は、公開請求に係る公文書が仮に存在した場合に適用することとなる非公開条項及び当該公文書の存否を明らかにすることが非公開情報を公開することになる理由を記載する。

(3) 存否応答拒否をする場合の注意事項

公開請求に係る公文書が存在しない場合には不存在を理由として非公開決定をし、存在する場合には存否応答拒否をしたのでは、存否応答拒否をする場合は当該公文書が存在することを公開請求者に推測されることになる。したがって、存否応答拒否をする場合は、公開請求の内容に十分注意し、実際の公文書の有無を問わず存否応答拒否をする必要があることに留意する。

(4) 「小平市情報公開条例第13条第2項の規定に該当する場合の公文書の公開をすることができる時期」欄

非公開決定の日から1年以内に、その全部又は一部を公開することができるようになることが明らかな場合は、その期日を記入する。

(5) 「備考」欄

第11条第5号イに同じ。

(公開請求を却下する場合の処理)

第14条 公開請求が条例に規定する要件を満たさず、公開請求者が補正に応じない等の理由により公開請求を却下する場合は、公開請求却下通知書により通知する。

(公開決定等の通知書の送付)

第15条 公開決定等をした場合は、遅滞なく公開決定等の通知書を作成し、公開請求者に送付すること。ただし、同一人から1枚の公開請求書により複数の主管課に対して公開請求が行われた場合は、各主管課で公開決定等をした上で、それぞれ公開決定等の通知書を作成するが、公開日等は、事前に調整するものとする。

2 公文書の公開を実施する場合は、その日時及び場所を情報公開コーナーに連絡すること。

(公文書の公開方法)

第16条 公文書の公開方法は、次に定めるところにより行う。

(1) 閲覧の方法(フィルム及び電磁的記録を除く。)

公文書が文書、図画又は写真である場合は、これらの原本又はその写しを指定の場所で閲覧に供することにより行うものとする。この場合、一部を閲覧に供するときは、あらかじめ当該文書、図画又は写真の写しを作成し、当該写しの記載事項のうち、公開することができない部分を削除し、又は隠した写しの写しを作成し、この写しを閲覧に供する等の方法により行うものとする。

(2) フィルム、録音テープ及びビデオテープの視聴の方法

公文書の公開をフィルム、ビデオテープ又は録音テープの視聴の方法により行う場合は、それぞれ映写機、再生機器等の通常の用法により行うものとする。一部を視聴に供する場合は、視聴に供することができる部分とそれ以外の部分とを容易に分離することができ、かつ、当該分離により公開請求の趣旨が損なわれることがないと認めるときに、視聴に供することができない部分を除いて、当該公文書を視聴に供することにより行うものとする。

(3) 写しの交付の方法(電磁的記録を除く。)

公文書の写しの交付は、次の方法により行うものとする。

 文書、図画又は写真については、原則として複写機により、当該文書、図画又は写真の写しを作成して、これを交付する。

 公開請求に係る公文書が多色刷りの場合で、公開請求者から申出があったときは、外部委託により写しを作成し、これを交付することができる。

 写しの作成は、公文書の原寸により行う。この場合、公文書の原寸がB5判より小さいときは、当該公文書を原寸のままA4判に合成して、1枚の写しを作成することができる。

なお、公開請求者から申出があった場合で、複写作業に著しい支障を来さないと実施機関が認めるときは、B5判、A4判、B4判又はA3判のいずれかの規格に縮小又は拡大をすることにより写しを作成し、交付することができる。ただし、複数ページの公文書を合成して、1枚の写しを作成することはしない。

 公開請求者から申出があったときは、用紙の両面に写しを作成し、交付することができる。

 マイクロフィルムについては、A3判までの用紙に印刷したものを交付する。

 公開請求者から申出があった場合は、写しの交付を郵便で行うことができる。

(4) 公開をする場合の注意事項

公開請求に係る公文書に、非公開情報に係る部分がある場合は、当該部分を黒塗りにする等の処理をした上で、公開するものとする。

(5) 電磁的記録の閲覧の方法

 電磁的記録(動画又は音声が記録されているものを除く。次号において同じ。)については、紙に出力したものを指定の場所で閲覧に供することにより行うものとする。ただし、画面のハードコピー(画面に表示されている状態を、そのまま印刷する機能を用いて出力したものをいう。)による閲覧は行わない。

 動画又は音声が記録されているものについては、視聴に限るものとする。

(6) 電磁的記録の一部公開の取扱い

紙に出力して公開するため、紙の文書と同様の処理を行う。

(公文書の公開事務)

第17条 公文書の公開事務は、次に定めるところにより行う。

(1) 公開の日時及び場所

公文書の公開は、あらかじめ公開決定の通知書により指定した日時及び場所で行う。

(2) 主管課職員の立会い

公文書の公開をするときは、原則として主管課の職員が立ち会うものとする。

(3) 公開決定の通知書の提示

公文書の公開をする際は、公開請求者に対し、公開決定の通知書を提示するよう求め、次のことを確認する。

 公開決定の通知書に記載された公文書と公開を受けようとする公文書とが一致すること。

 公文書の公開の方法

 写しの交付を行う場合は、その数量及び写しの作成箇所等

 代理人の場合は、代理人であることを証明する書類

(4) 指定日時以外の公文書の公開

公開請求者が公開決定の通知書により指定した日時に来庁しなかった場合は、公開請求者と調整の上改めて日時を指定し、その旨を書面により通知する。

(5) 公開に当たっての注意事項

公文書の公開を受ける者が当該公文書を汚損し、若しくは破損し、又はその内容を損傷するおそれがあるときは、当該公文書の閲覧又は視聴の中止を命ずることができる。

(郵便による写しの交付)

第18条 郵便により写しの交付を行う場合には、公開決定の通知書に当該写しの作成に要する費用の額に相当する額を記載した納入通知書を添えて公開請求者に送付し、当該公開請求者から当該写しの作成に要する費用の納入に係る領収書及び送付に要する費用の額に相当する額の切手の送付を受けた後、当該写し及び当該領収書を送付する。

(第三者保護に関する手続)

第19条 第三者の保護に関する手続は、次に定めるところにより行う。

(1) 市以外のものに関する情報に係る意見照会

公開請求に係る公文書に、市以外のものに関する情報が記録されている場合において必要と認めるときは、慎重かつ公正な公開決定等をするために、当該市以外のものに対し、公開決定等に係る意見書(規則別記様式第7号別紙)の提出を求めることができる。ただし、公開請求に係る公文書に記録された市以外のものに関する情報が、条例第7条各号のいずれかに該当すること又は該当しないことが明らかであるときは、この限りでない。

また、1件の公文書に多数の市以外のものに係る情報が記録されているときは、必要な範囲で意見照会を行うものとする。

(2) 第三者情報に係る意見照会

公開請求に係る公文書に国、市、他の地方公共団体及び公開請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合において、条例第7条第2号イ若しくは同条第3号ただし書又は第9条の規定により公開しようとするときは、当該第三者の所在が不明な場合を除き、公開決定等に係る意見書の提出を求めなければならない。

なお、条例第7条第7号ただし書により公開する場合についても同様の手続を経るものとする。

(3) 意見照会する事項

個人若しくは法人等に関する権利利益の侵害の有無又は国等との間における協力関係若しくは信頼関係に対する影響の有無その他必要と認める事項とする。

(4) 意見照会の方法

意見照会は、公開請求書が提出されたことを意見照会書(規則別記様式第7号)により通知し、原則として文書で意見を求めることにより行う。この場合、1週間以内に回答するように協力を求めるものとする。

(5) 意見書の取扱い

意見照会を行った主管課は、照会の相手方の氏名若しくは名称、住所若しくは所在地、意見照会実施年月日、確認事項の内容又は意見その他必要な事項を記録した調査書を作成するものとする。

(6) 第三者への通知

第三者に係る情報について、意見照会を行った後に公開決定をした場合は、直ちに当該第三者に対し、公開決定に係る通知書(規則別記様式第8号)により通知するものとする。

(審査請求があった場合の取扱い)

第20条 審査請求があった場合の取扱いは、次に定めるところにより行う。

(1) 主管課(処分庁)における再検討

公開決定等について審査請求があった場合は、当該公開決定等が妥当であるかどうか再検討を行う。

(2) 審査会への諮問

 主管課(処分庁)は、再検討を行った結果、なお当該公開決定等が妥当であると判断した場合は、条例第18条第1項各号に該当する場合を除き、速やかに審査会に諮問しなければならない。

なお、公開請求が条例に規定する要件を満たさず、公開請求者が補正に応じない等の理由により公開請求を却下する場合は、当該処分は公開決定等に含まれないことから、審査会への諮問は要しない。

 条例第18条第1項第2号に該当する場合は、審査会に諮問する必要はないが、関係課長及び総務課長に合議するものとする。

(3) 諮問をした旨の通知

主管課(諮問庁)は、審査会に諮問した後、速やかに条例第19条各号に該当するものに審査会諮問通知書(規則別記様式第9号)により諮問をした旨を通知しなければならない。

(4) 審査会への公文書の提示(インカメラ審理への対応)

主管課(諮問庁)は、条例第22条第1項の規定に基づき審査会から審査請求のあった公開決定等に係る公文書の提示を求められたときは、当該公文書を直接審査会に提示するものとする。ただし、審査会の了承を得て、当該公文書の写しをもって提示することもできる。

(5) 審査会への資料の提出(ヴォーン・インデックス)

主管課(諮問庁)は、条例第22条第3項の規定に基づき審査会から審査請求のあった公開決定等に係る公文書に記録されている情報を分類整理した資料の請求があった場合は、総務課と調整の上、これを提出するものとする。

(6) 審査会への提出資料等の閲覧等請求への対応

 行政不服審査法(平成26年法律第68号)第81条第3項において準用する同法第78条第1項の規定による審査会への提出資料等の閲覧又は複写の請求(以下「閲覧等請求」という。)は、審査会に対し行われるものであり、審査会提出資料等閲覧・複写請求書(規則別記様式第10号)により審査会が受け付ける。提出された審査会提出資料等閲覧・複写請求書の記載に不備がある場合の対応は、公開請求書の取扱いに準じるものとする。

 審査会は、審査会提出資料等閲覧・複写請求書を提出した者が行政不服審査法第74条に規定する審査関係人であるかどうかを確認し、請求権がないことが確認されたときは、書面により却下する旨を通知する。

 審査会は、閲覧等請求の諾否を決定した場合は、審査会提出資料等閲覧・複写承諾通知書(規則別記様式第11号)、審査会提出資料等閲覧・複写一部承諾通知書(規則別記様式第12号)又は審査会提出資料等閲覧・複写拒否通知書(規則別記様式第13号)により閲覧等請求をした者に通知する。

 審査会は、閲覧・複写を実施する際には、身分証明書等により本人確認を行う。

 閲覧・複写に要する費用は、徴収しない。

(7) 第三者からの審査請求への対応

 公開請求に係る公文書の全部又は一部を公開する旨の決定に対し、当該公文書を公開請求者に公開する日までの間に第三者から審査請求があった場合は、前各号に準じて取り扱うとともに、主管課は、職権で当該公文書の公開又は一部公開の実施を停止し、当該公開請求者にその旨を通知する。

 公開請求者からの審査請求に係る公開決定等を変更して公開部分を広げる決定をした場合において、当該決定に対して第三者から審査請求があったときは、速やかに審査会に諮問する。

(実施状況の公表)

第21条 条例第33条の規定による実施状況の公表事項は、次のとおりとする。

(1) 公文書の公開の請求件数

(2) 公文書の公開決定件数(一部公開決定の場合を含む。)

(3) 公文書の非公開決定件数

(4) 審査請求の件数

(5) その他総務部長が定める事項

(その他)

第22条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、総務部長が別に定める。

(施行期日)

この要綱は、令和3年10月1日から施行する。

画像

小平市情報公開事務取扱要綱

平成14年4月1日 事務執行規程

(令和3年10月1日施行)