夜半翁/平櫛田中
更新日: 2007年(平成19年)9月27日 作成部署:地域振興部 文化スポーツ課

夜半翁(やはんおう)
木彫 制昨年不詳 高 25.5cm
江戸時代中期の名高い俳人で、文人画家としても知られる与謝蕪村(よさぶそん)である。摂津国(せっつのくに)(現大阪府)に生まれ、享保(きょうほう)年間頃、単身江戸へ下り、江戸の俳人夜半亭宋阿(そうあ)の内弟子となった。宋阿の死後、俗化した江戸俳壇をきらって放浪の旅に出たが、後、京都で俳諧師として夜半亭二世を継承した。
この作品の胎内(たいない)には「倣月渓(げつけいにならう)」とあり、これが月渓、つまり呉春(ごしゅん)の画像にならって作られたことがわかる。着衣部分の大づかみな表現と、ざっくりとした運刀がさわやかな感興を抱かせる。