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鈴木遺跡から出土した黒曜石

更新日: 2024年(令和6年)9月27日  作成部署:地域振興部 文化スポーツ課

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鈴木遺跡から出土した黒曜石

鈴木遺跡からは、黒曜石という黒い半透明の天然のガラスでつくられた石器が多数出土しています。
黒曜石は、割り取った破片の縁がとても鋭くなることから、動物の肉を切ったり、やり先にしたナイフ形石器などに使用していました。

黒曜石
やり先にしたナイフ形石器

黒曜石は、火山が噴火し地表に吹き出た溶岩が急激に冷やされるとできる岩石で、鈴木遺跡付近からは採取できません。そのため、鈴木遺跡から出土した黒曜石は、遠くの黒曜石産地から持ち込まれたものといえます。

黒曜石の主成分はガラスと同じケイ素ですが、不純物が混じっており、その構成は産地ごとに違っています。
この性質を利用し、鈴木遺跡から出土した黒曜石を分析した結果、[1]八ヶ岳山麓(男女倉・小深沢・星ヶ塔・麦草峠)、[2]日光・那須山地(高原山)、[3]伊豆・箱根地域(畑宿・柏峠)、[4]伊豆諸島(神津島)でとれる黒曜石でした(図1)。

図1 鈴木遺跡から出土した黒曜石の産地

いずれも鈴木遺跡からはるか遠方で、特に神津島は海を渡る必要があります。当時の人々は産地への往復の苦労と危険を冒してでも、切れ味の良い石器を作ることができる黒曜石を入手したかったようです。

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