市報こだいら:2017年9月20日号 5面(抜粋記事)
更新日: 2017年(平成29年)9月20日 作成部署:企画政策部 秘書広報課
川﨑瑞恵 デフリンピックをもっと広めたい
かわさきみずえ。平成7年(1995年)7月20日生まれ。
中学生の時から卓球を始める。
高校3年生で、聴覚障がい者の総合スポーツ競技大会デフリンピックソフィア2013(ブルガリア)に卓球女子日本代表として出場。大正大学4年生の今年、デフリンピックサムスン2017(トルコ)に2大会連続で出場、卓球女子ダブルスと女子団体で銅メダルを獲得。ドライブが得意技。小平市在住。
聴覚障がい者のオリンピック「デフリンピック」で銅メダル
川﨑選手は、今年7月に行われたデフリンピックサムスン2017(トルコ)で、卓球女子ダブルスと女子団体で銅メダルを獲得しました。
4年に一度開催される「デフリンピック」。
聴覚障がい者のオリンピックとして、夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は1949年にオーストリアで初めて開催された歴史のある大会で、パラリンピックとは別に開催されています。
聴覚障がい者自身が運営し、参加者が国際手話で友好を深められることが特徴です。
また、競技はスタートの音や審判の声による合図を視覚的に工夫する以外、オリンピックと同じルールで行われます。
卓球は中学生の時から本格的に
母親や姉が卓球をやっていたこともあり、中学校の部活動から本格的に卓球を始めました。
その後、着実に実力をつけ、高校3年生の時にデフリンピックソフィア2013(ブルガリア)に出場。
大学4年生になった今年、銅メダルを獲得したサムスン大会は2大会連続の出場となりました。
「大会では補聴器の使用が禁止されていますが、同じチームのメンバーとは大会前にしっかり話し合っているので、試合中の息も合っています。また、試合会場で応援してくれる人たちの気持ちは伝わってくるので、試合中はとても頼もしいです」
ボールが卓球台やラケットに当たる音や、声援が直接聞こえないこと、見て判断して打ち返すという状況は、聴者にはなかなか理解しにくいかもしれません。
そんな状況でも、川﨑選手が自信を持って試合に臨めるのは、ふだんからコミュニケーションをしっかりとって練習している証(あか)しなのでしょう。
目標は3大会連続出場金メダル
「国際大会では、中国やヨーロッパのレベルが上がり、若い人も増えてきたので、もっと頑張らないと厳しい。卓球の新しい技術やさまざまな戦術に試合で対応していくこと、判断力をつけることが大切。でも、そこが難しいと思います」
川﨑選手は、聴者と一緒に練習を続け、さらに高いレベルを求めています。
「来年から社会人になります。デフリンピックの知名度を上げるために、大会などで勝ち上がり、4年後は今回よりもいい成績を取れるようにしていきたい。1日1日を大切にして、いろいろなことに挑戦していきたいと思います」
小柄な川﨑選手の大きな挑戦への想いは、一つ一つの言葉からしっかり伝わってきました。